小詩集【金貨のためのオルゴール】/千波 一也
{引用=
一、星が生まれた日
少年が落としてしまう、
それは
あまりに
優しいもので
いつまでも思い出は
少女のかげをしています
夢から覚めて
くちもとに
残るのは
あどけない運び、です
名前はもろくも
かたくなで、
呼ばれています
呼んでいます
かぼそい首の
うつむき、かたむき、
すべてのかぜと
宇宙にのって
あてにならない
かがやきを
いま、
広がりゆくのなら
閉じてゆくべきですか
そ
[次のページ]
[グループ]
戻る 編 削 Point(16)