俺は天使/おるふぇ
 


鮮やかな生に焦がれて
無意識のうちにこめかみに
魂の弾丸を撃ち放つ

立ち籠めていた紫の煙
視界の中に映るのは
生の匂いを放つ花
前世を占えば
俺は天使




満員電車のバイヴ
懊脳と嘔吐感は
軽くシェイクされる
間抜けな顔してるが
誰にも見抜けないだろう
されど真実は知ってるぜ
ただ天国への順番待ちしてるだけじゃない
だって俺は
天使の転生した姿
存在する意味は
永遠とすれ違うの

煙草の吸い殻を
足元に散乱させても
飲み干した新製品の
ビールの空き缶を
乱暴に握り潰しても
昨夜抱いた女のお尻に
毛が生えていたとしても
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