終曲/海月
僅かな希望の芽を摘み取る
君の手は狂気に染まっていた
少し透明な爪が痛々しい
心に閉じ込めれた過去
出会いの中にいくつ別れを感じればいい
答えのない質疑を繰り返す
木々の陽射しが君の頬を光らす
瞳は漆黒に輝く
現実の中に知らぬ間に何かを落としていく
無形物ばかりで誰が拾うのを待ち侘びている
あの白い鳥が自由の意味を知るのならば
今の僕達は不自由の意味を知る
生と死の曖昧な境界線
誰かの心の中では咲く花
枯れない泉が其処に在る
自分で好きな所を忘れられたら
きっと全てを忘れてしまうでしょう
静かに潮風が草木を揺らした
優しい音が流れ
僕の視界は閉じた
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