ソラチネ/イヴ
 
それを語るとき
僕らの胸は少し高鳴る
と同時に切なくなる
それが何なのかなんてのは
この際どうでもいい
と教えてくれたのは何時の誰だったろう

それは虚無で
曖昧で
甘美で

それは希望で
移気で
憂鬱で


勇気のない小心者の僕らに
神が与えられた動機付けかもしれない

または傲慢で怠惰な僕らに
悪魔が与えられた劣等感かもしれない


それを求めて
それを奪い合って
それを失って
また求めて


優しい嘘でだましてほしい
といったのは何処の誰だったろう


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