点々/結城 森士
 
毒が溢れ出していた、
   動脈を流れるように
鼓動を鳴らしながら、
   溢れていた
それはとても黒い色をしている筈だ
そうでなければモノクロの世界だ
(僕には関係ない)


そうか、今日も外界は断絶しているのだな。





それは綺麗なものだと思っていた。

いつも、ある日は唐突だった。

言葉を潰していく。一つ一つ感情を破棄しながら、潰していく。
その日も、瞬間と言うのは喪失だった。
もしかしたらそれは、太陽だったのかもしれない。思い出すことが出来ない。捨てても構わないと僕は言う。覚えているのは、ピンク色の花々に囲まれた少年の僕がぐるぐると回りながら世界の中心になっていた事実。

今日もあの瞬間は唐突だった。真紅を伴って。

カラカラと乾いた音を立てて回る竹とんぼ。
浮かんで、消える、紅い風船、そんな夢。僕は大丈夫。雪が降る、白い雪が。

花が散る。音も無く。白い花が。
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