僕の妹/
なかがわひろか
妹にやっと出会えたとき
彼女は首がぶよぶよに伸び切って
僕の顔を歪ませて
死んでいた
僕は妹の顔をくしゃくしゃにして
たくさん泣いた
お父さんやお母さんは
あんたはいい妹だよ、言った
いつしか妹の顔は
僕の皮膚にしっかりとしがみついて
僕はそれからずっと
妹の顔で生きている
背丈が小さい僕の体には幼い妹の顔がよく似合った
(「僕の妹」)
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