僕の妹/なかがわひろか
 
がらも
きれいになった妹を見て
悪い気はしなかった
きれいな顔の妹を持つお兄ちゃんは
僕にとっても憧れだったから

妹は今までと打って変わって明るくなって
いろんな社交場に繰り出ては
たくさんの男と寝ていった
妹は毎日とても幸せそうだった

ある日妹は
一度男になってみたいと言い出した
社交場の男が誰も落とせなかった人を
自分が口説いてみたいと思ったそうだ

僕は少し痛かったけど
自分の顔を傷が付かないように剥いで妹に渡した
妹はきれいな女の人の顔を僕に被せようとしたけど
僕の背丈はそんなに大きくなかったから
お前の顔がちょ
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