継ぎ目/iloha
 
あの棒と棒との間には
僕の知らない空間が
ごうごうと
連なっている
足を踏み入れると
現れた奥行きに
視界は吹き飛ばされ
触れることのできない見取り図
触れることのできない誤謬が
響きあい
左から右へ
ぎこちなく重なりあいながら
移動していく継ぎ目は
僕を穴ぼこだらけにしてしまう。
眩しい朝の雷雨のように
時間は止まったまんまで
腑抜けた身体が照らしだされる
緩やかなランプの明滅
温い鉄格子に
人びとの思い出が滲んで
辛抱づよく待っている
あなたを振り返り、
光の渦のなか
黄緑色のラインを探している。
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