お水だったころ/床
お水の仕事をしていると、お酒が口から入って、
肝臓あたりで解毒されるアルコールに混じって、口にしたときの雰囲気や、
相手や会話の一部が酒に混じり、それは消して解毒されないのだということを、21のとき知った。
お金がないからといってはじめたスナックのバイトで、
時が立つにつれてお金に汚くなり、
ブランド品なんて興味が無かったのに、シャネルを買ったりした。
お客さんを呼ぶために、汚い奪い合いこそしなかったが、
携帯の履歴はお客の男ばかりになった。
同伴やアフターで小銭を稼ぐこともしょっちゅうで。
どんどん大学生じゃなくなっていくのはわかるのに、
夜は魅惑で、わたしを毎晩街へ
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