声/海月
遠くで何かが吠えて、僕の耳に届く
それは時間共に細くなり
消えてしまった
僕の手は冷えて、風が過ぎていった
君にも聴こえているでしょう?
この声は幻聴ではないでしょ?
今日も遠くで闇が浸透していく
罪の意識を重ねては、孤独に打ち拉がれて
汚れなき指を自らの血で赤く染める
快楽の中で自暴自棄に貶めれる
何をしているんだ?
何がしたいんだ?
君に聴こえているのでしょうか?
僕の声は届いているのでしょうか?
心の叫びは遠くで木霊していく
横目で生と別れる人を見送った
所詮は他人事として・・・
全ての息
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