恥を書く/蔦谷たつや
 
地下の文献資料室
あなたひとりがそこにいた

僕はあなたがいたからこそ
慎重な顔してうろうろしてた
あなたがいなけりゃあんな場所
すぐにも出て行きましたとも

地下の苦しい空気など
なんの嫌気もありません
地下にやさしいあなたを見ては
心臓の音はドンドドド
だけども僕はあなたになにも・・・
挨拶さえ ああ 笑顔さえ 出来なかったの
それでも心臓はドンドドド

挨拶さえ ああ 笑顔さえ
不良な僕にも出来たなら

挨拶さえ ああ 笑顔さえ
無様な僕にも出来たなら

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