新緑の候 。ハンカチ王子 。/すぬかんながぐつ。 
 
若葉燃ゆこの夏にきて山はいさ天日に舞い 

川はいさ月日を載せて

人々のあいだを流る川面には藍ざかな舞い

虚空には天女が集ふ

甘まし國火のもとにして人々のあいだに流るうつくしき清流の如

碧碧と景りは流れ人々のこころをてらす

和には群山あれどとりよろふふるさとの山 

人々はかぞくを思い今日の陽の務めを終えむ

仰ぐれば月は昇りて人はみな家地に急ぐ 

思ふれば父母のこと思ふれば

たらちねの母人はみな人より生まれいつの陽か土にし帰らんふりかえり 

わが身をみれば長き陽の霜月の陽

道あるく人にもまけず虎の子をぎゅっと握らん 




    
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