アナキストを哀れむうた/蔦谷たつや
 
素面のふりした大酒のみの商人(けちんぼ)たちが
貧相で乱れた俺の姿を
無料(ただ)で否定するならば
吹笑するより他にない

ケララ ケラケラ ケケラララ

聖徒を気取った薄学無智の宗教家たち(せんせいがた)が
異端でやくざな俺の姿を
無慈悲で否定するならば
嘲笑するより他にない

ケララ ケラケラ ケケラララ

自由を作ったわがまま童子の皇帝(おやぶん)が
弱くて危険な俺の姿を
武力(ちから)で否定するならば
涙笑するより他にない

ケララ ケラケラ ケケラララ

自由を知った中流上がりの臣下(こぶん)たちが
慎重で怠けた俺の姿を
増税(ぎむ)で否定するならば
苦笑するより他にない

ケララ ケラケラ ケケラララ

貧相で乱れた
異端でやくざな
弱くて危険な
慎重で怠けた
彼の姿を
あなたが否定するならば―

ケララ ケラケラ ケケラララ
ケララ ケラケラ ケケラララ
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