アイスピックに長細く映り込む俺のビビリ笑顔を/瓜田タカヤ
 
 アイスピックに長細く映り込む俺のビビリ笑顔を
確認できるくらい光量の必要性


一晩中 日本刀のそばにいた。
何も 何かしようってわけじゃないが
不必要な色んな贅肉をそぎ取る妄想にかられるのが
少しだけ心地よかったんだ
毎日はずれる腕は
水たまりに落ちてしまって
すぐにはね回る
俺は血を止めるすべを知らないから
急いでそれを拾い
元の場所にあてがう

永遠
を撃墜だ
叶わない日常は
「妄想だから」と
平凡な魔法陣を吐いた。
死の感覚にうめき、あえぐ。
少しずつ空間みたく溶けていく

君を抱きしめられるかも
悲鳴を消せたら
君を抱きしめられるかも


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