春の色、それは、わたしにとって新しき/たにがわR
 
ほら、ごらん富士の白さも遠くこそ断てる距離にぞ人美しく

おはようという言葉もなく席は空き君もわたしも新しきが来る

この色ね。君が結婚するならと春と色めく熨斗(のし)袋買う

バスを待つひとはそれを待つだけでなく蠢(うごめ)く春を共有している

ねえ、ここで冷やしませんかという雨にうたれて気づく思いもあるらん
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