日常の革命/服部 剛
今僕は、ロッテリア上大岡店の地下1階にいる。まだ開店して間
もない朝のせいか、店内には地味な女性と、テーブルに立てかけた
桃色の傘が1本。椅子に座るやいなや、早速手にした携帯電話を開
いて小さい画面をみつめるその女性は服の色も桃色で、くつろぎな
がら紙コップに入ったコーヒーを啜っている。店内には気の効いた
ジャズが流れ、僕の気持もほぐしてくれる。
何故ここにいるかといえば、今日は「新任研修」に行く為、いつ
もとは違う場所で朝のひと時を過ごしている。いつもはバスで職場
に向かうが、時々なら電車通勤も悪くはない。朝のJR戸塚駅のホ
ームは溢れんばかりの人であった。「東海道線は車
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