灰と雪/あおば
い雪片が侵入し指先が濡れ冷えて往生する
学校では雪合戦の最中で、小石を入れるのは御法度なのだと知っているけど入れる人が居て
ぶつけられ顔に当たると怪我するのでスリルがある
小石をぶつけ合うときよりも怖いのはなぜだろうと思いながらも
思いきり堅く雪を握って
氷のように堅い雪玉を拵えて
憎くない敵を目掛けて投げつける
投げつけるときが一番危険なのだが意に介さない
雪合戦が終わってからも授業が続き放課後は雪に馴れた校庭を横切っていつものように帰宅する
自転車に乗れないので町中みんな歩いている。
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