今日/
松本 涼
聴き慣れない
ラジオの
音楽に
飛び降りた
車道の
風に
吐き捨てられた
剥き出しの
台詞に
グラス越しの
炭酸水の
泡に
無表情な
電話口の
沈黙に
疑わしい
一房の
愛にも
それぞれに
宿る
今日という
胞子
戻る
編
削
Point
(6)