徒然ハルノタビ/藤原有絵
 
別れを含んだ歌は
薄紅の花にかけられて

何処へ行くにも
ただ 自由です


悲しいなら

今しばし
耳を塞いで

ふるえる胸を
なだめてやるのもいいでしょう


もしも野心があるのなら

敢えて荷物を下ろして
春の旅へ

たばこに草の匂いを感じ
赤じゃけた線路に沿って


古いあなたに
逢うことも
いいかもしれなく




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