ぼく/んなこたーない
 
、ヴィヴィッドなタムタム、源泉徴収、強行採決。
人気のない週末の夜、まれに地下鉄構内に出没する。

<ジョルジュ・ド・ラ・トゥールの「いかさま師」>
点滅する、点滅する。……
ぼくら、マネキンのように欠伸を噛み殺そう。
互いの姦通事件を暴露しあおう。
片方の眉毛を剃り落とし、高層ビルを登攀しよう。

彼女、決してSVOCを理解しない。セクシャルなだけのOral Music。
だからシルクハットひとつあればそれでいい。
何気のない挨拶だけで、ぼくらは宇宙を攪拌できる。
――再発見こそ現代の特権だ――
花嫁は12〜3人もいらない。
ぼくら、178cm、58kg。ある意味、新時代の没落貴族。
今日も明日も充実したコルトレーンのロッカールームを咀嚼する。

点滅する、点滅する。……
ウルトラモダンなコンポジション。ウルトラモダンなコンポジション。
ぼくら、ガスタンクのように踊りつづけろ。
長距離トラックの防犯パラシュートを開いて閉じて、開いて逃げろ。
花屋も映画館もないこの街に、氾濫させろ、
規則的に反復される、唇と唇のエクササイズを。
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