科白/
砧 和日
とても大きな水たまりを
陸の存在しない方へ
夢中になって泳いでいく
いつしか亀の姿をかりて
雲がほとんど透き通っていて
青いばかりの視力の中で
規則正しく諳んじられる
無限の数字に見合うだけの
本当はいない双子のような
宝石が向こうにあるのだという
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