待ち惚け/山中 烏流
 
明日雨は止むから
もう少しだけ
待ってくれないか
 
そう言って
鍵を閉めたのは
君だったのに
君、だったのに
 
 
絶妙に見えない
位置関係で
勝手に進んで行くのも
君なんだ
 
どうしてかな
 
 
独りきり
取り残された世界で
噛み砕くのは
 
君への思いと
蘇っていく神話
 
世界は反転して
 
 
明後日の午前4時
君を迎えに行くよ
嫌だって言っても、きっと
 
まだ距離はあるけど
歩幅は僕の方が大きいさ
大きいから、だから
 
 
明後日の午前4時
君を迎えに行くよ
追い付くよ
 
待ってての合図無視して
駆け出すから
 
 
もう雨は止んだよ
ほら、
 
聞こえるでしょう
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