罪と罰/
見崎 光
幾時を重ねたなら
無色に染まれるのでしょう
幾風になびかせたなら
虹色は澄みわたるのでしょう
抱えきれないほどの罪と
背負いきれないほどの罰を
幾雨に溢しても 尚
曇りの説けない
砂の川に流されるばかりで
幾重にも積まれた時代を
遡ることは不可能だけれど
願うものは
やり直したい時間と
取り戻したい温かな手
幾旅の情緒に触れながら
癒していくのでしょう
やがて
この視界に
鳥たちのさえずる笑みが
広がるころ
茜の映えた夕暮れどき…
戻る
編
削
Point
(3)