「 皿 」 /
服部 剛
食事の後に
手がすべり
落とした皿に
「ごめんなさい」と
頭を下げる
割れなかった
空(から)の皿は
床の上
至らぬぼくの
「ごめんなさい」を
すいこむように
ましろくひろがっていた
戻る
編
削
Point
(9)