夕焼け、照れ隠し/山中 烏流
 
ほんのりと
朱に染まっている
その
いたずらな頬に
 
ひとつ
キスを落としてみる
 
ふたつ
愛を、囁いて
 
 
夕焼けよりも
濃い
朱が射し始めたら
 
手を繋いで
ファーストフードを
出よう
 
空を見に行こう
二人
雨上がりの 空
 
 
虹は期待しないで
 
ここは今
コンクリートの森だから
 
 
そして
夕焼けを見よう
 
雲間に佇む
儚くて
大きな夕焼けを
 
 
焼かれることなら
もう
恐くないから
 
二人で
 
 
朱にまみれて
照れ隠しとともに
 
 
 
泣こう
 
泣こう。
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