夕焼け、照れ隠し/
山中 烏流
ほんのりと
朱に染まっている
その
いたずらな頬に
ひとつ
キスを落としてみる
ふたつ
愛を、囁いて
夕焼けよりも
濃い
朱が射し始めたら
手を繋いで
ファーストフードを
出よう
空を見に行こう
二人
雨上がりの 空
虹は期待しないで
ここは今
コンクリートの森だから
そして
夕焼けを見よう
雲間に佇む
儚くて
大きな夕焼けを
焼かれることなら
もう
恐くないから
二人で
朱にまみれて
照れ隠しとともに
泣こう
泣こう。
戻る
編
削
Point
(2)