背/海月
十字を背負う身
叶わない約束を守ろうとしている
夜風が吹く
海はこの世の終りを告げている
砂の上に君の名
刻み込む罪の重さ
差し出された手を触れずに立ち上がる
虚しく宙を掴むだけ
温もりを知らない身体に君が教えた温もり
接吻の時は短く、呼吸が止まりそう
君の思いと僕の想いが混ざり合い
繋がりは絶望の味がした
希望の光は始めからなかった
時間に追われずに抱擁を交わし
同じ朝陽を迎えては瞼を閉じた
闇に浮かぶ君の幼い横顔と寝顔
至福の終りは儚く砕け散る
指先を傷つけて、僕の血液を流す
窓際の植木鉢には枯れた
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