詩集・人生の最中に/生田 稔
きて
聖なる書によりもしばし
酔いよ醒めよ
会衆に集い
主を賛美しまつらん。
二月の初めに
朝には雪がふる
神を語る手紙書き終えて
母の出す手紙とともに携え
長靴をはきて、傘をさし
雪はげしくふり
歩む舗装道路
百四十二円切手貼り
post office出でぬ
書店に入りて
六百四十円、文庫本詩集2冊求めけり
堀口大学訳・ヴェルレーヌ詩集
コクトー詩集
丁寧なる書店の主人のあいさつ
雪の中、家路をたどる
雪ふるはしばし、詩を読むもしばし
十時二五分、ストーブの音しきり
今日は月曜日、わが休日の日なり。
コクトーとランボー
詩とは地面
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