詩集・人生の最中に/生田 稔
 
詩集「人生の最中に」
         批評子

(序) 

 公子に

 薄暗き読書する部屋に
 時すぎゆきて30年
 海の泡のごと、生きてきしこの方
 争いもあり、愛もあり
 まともな人々とは交わらず
 勤めて風来坊や乞食のような
 人々を愛した
 涙も沢山流した
 湖の面に詩がしぶき
 風吹くカーテンに賛美が
 ひるがえり
 妻と手をとりて湖国をあちこちと
 人は中睦まじい夫婦と評す
 吾等二人
 共に労苦して主に従い
 47,60歳となる
 30年クリスチャンとして歩んだ
 この記念の日、妻に捧ぐこの詩
 いつかは振り返りて懐かしむべきなり
[次のページ]
戻る   Point(7)