ハレルヤ トレイン/黒い鴉
 
その列車に乗る人は
とうに生きる意味など
なくしていた
意外にも混んでる車内
空いてる席が見当たらない

物静かな車内で
誰かがつぶやいた
『ハレルヤ』
おい 今誰が言ったんだ?
やっと見つけた怒りのはけ口さ
みんな目の色変わっちまった

もしも神様がいるならば
どうして俺を助けてくれない?
もしも神様がいるならば
まず殺すべきはそいつだろ

救いを求めて列車に乗っても
何も信じれないから
何も変わらない
やがて着く終点には
希望はかけらも残っちゃいない

景色は少しずつ白銀に染まり
夕闇の中でキラキラ輝く
『きれいだな』って思った時
一体 何に
感謝すればいいんだろう?
終点は真っ白な世界
一体 誰が創った世界?

うんざりするような人混みの中
誰もがつぶやき始める
『ハレルヤ』
おい そんなのでいいのかよ
この世界の前では
誰でもちっぽけさ
みんなあっさりと変わっちまった

世界は広いんだね
思ってるより ずっと
自分しか信じないなんて
無謀もいいとこだってことさ
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