哀(あい)/
海月
愛していた
愛している
愛していた
哀が混ざる
至福の中で絶望が産声をあげ
希望はやがて絶望に姿を変え
黒に染まり
闇に染まり
光が無く
白が無く
自我が消滅する
何がしたい?
何をもとめ?
何のために?
何なのさ
嘘
嘘
嘘
嘘
嘘
真っ赤な部屋の中
夕焼けの灯りが眩しい
君の、君だった形
白い壁紙は赤に染まる
命の音は一つになった
哀
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