人間、故に/
山中 烏流
数を重ねる度
不安になっていく
応える声は
段々と
失われていって
鼓動が
妙な速さを
記録する
結局は
自己満足を望む
私も
不完全な人間で
あるが故に
数を重ねる度
不安になっていく
望んだ言葉は
段々と
流れ出ていって
シナプスが
要らない回路を
切断する
結局は
自己陶酔を求む
私も
一人の人間で
あるが故に
不完全な
人間で
あるが故に。
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