射精についての覚書、あるいはボードレールについての覚書/んなこたーない
 
愛するものだが、かれが書いている。「All a poet can do today is warn. That is why true Poets must be truthful」そのうえで、エリオットのボードレール論から次の文章を引いてみよう。「今日から見ると、ボードレールの詩は手本として模倣したり泉のようにそこから詩想を汲み出したりするよりも、むしろ誠実という義務すなわち神聖な仕事を思い出させるものである。ボードレールは根っからの誠実さを踏みはずさなかった」

 優れた近代詩人の多くは、誠実であればあるほど、truthfulであればあるほど、破滅的傾向があるよう思われる。ただし、先の引用
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