亡者の夢(一枚のシュールな絵から)/
渡 ひろこ
極彩色の数珠の許(もと)
魍魎たちは
虚無に抱(いだ)かれ静かにねむる
混濁した闇のカオスは
連なる数珠の結界を
破ることなくおし黙る
救われたくは
彼らが
(我らが)
魂よ
遠いガムランの響きの中
ひとすじの祈りの念が
輪廻する
天界に昇りゆくは 誰(た)が魂か
煩悩に汚れし魂は
囁きながら
青い炎に燃やされて
ゆっくり
ゆっくり
浄化する
戻る
編
削
Point
(4)