背骨の化石/R
 

はだかんぼうのうたうたい。
寒々しく、背骨は軋むよ。
あたしがね、君の手を握るたびに
(思ったよりもね、きみの手は小さい)
守るべきは自尊心なのか、という自問自答が。
小さな手で守りきれるほどの存在でいられるのか。
小さな手で掴みきれるだけの存在でありうるのか。
(思っていたとおりあたしの手はとても小さい)

そう、縋り付くだけの価値があたしにはあるのだろうか。
寒々しく、距離に背骨が音をたててかなでる。
守るべき自問自答はすでに。

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