空の骨/あとら
 

カランカラン

乾いた音を立てて
転がってきたものは
骨だった
中は空洞になっている

拾い上げ中を覗きこむと
そこには子供の僕がいて
頬を腫らせて泣きじゃくっていた

そこへ母ちゃんがやってきて
そのまま僕は連れていかれた

しばらくすると僕は
骨を屋根に向かって投げていた
母ちゃんが後ろで笑っている

投げても投げても骨は落ちてくる

カランカラン

それでも僕は投げていた
母ちゃんが後ろで笑っている



戻る   Point(3)