春遥遅雪/
彌月
柔らかな木漏れ日の中
二人歩く夢を見た
遅い雪が赤い花を覆う夜
冷たい指先
首筋にふれ
一枚の毛布にくるまってじゃれついた時
不規則な鼓動が
胸の痛みが
私を孤独へと駆り立てる
冷たい風に
まだ遠い春を想い
僅かな灯火を
一人眺める
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