旅/海月
 

どんな至福や希望も二倍に受けて止められる

静かに君は僕の元を離れて行く
二人を繋ぐ糸は解れて解けて行く
何度も紡げるものじゃないと知る

いつか親元を離れる鳥の様に
君は僕の元から飛び立った
綺麗に揃った翼を広げて
空を少しだけ旋回して
僕の目の前から姿を消した

カーテンの隙間から朝陽が零れて
何も知る事のない今日が始まる
もしかしたらと心の奥底で望み
そして、今日も君を探す

そんな旅が始まる

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