絆創膏/海月
白と黒の記憶の片隅
その中でも君は微笑む
唇も目も其処に在る様に
手を伸ばしたら壊れてしまいそう
優しい中に鋭利に尖った凶器
知らず知らずに君の優しさに溺れて
心の奥底まで癒える事なき傷
傷口は開いたまま
一度だけのつもりが味を占めて
何度も何度も君を抱いた
後悔が後から胃袋から出てきそうで
それを閉じ込める為に
君と繋がっていたかった
夢や希望や理想
綺麗に輝く物を拒絶した
嘘や絶望や現実
薄汚れた物を受けいれた
君と僕は表裏の関係
立ったままのコインはいつしか斃れる運命
僕らの為の場所は無く
僕が此処
[次のページ]
戻る 編 削 Point(4)