無題のはず/Taka★Hajime
 
黒さ
時間がたてばそこはただの黒一色に染まるだけ

ココと窓の向こうは別世界
僕にしてみれば其れはただの絵に見えた

色はおろか行く人来る人いつも違うし
時間が立つにつれ、空の色まで変わる小さい窓から見える絵

一度出てみようか
絵の中に入ってみようか


けどそこは、僕という存在を戸籍という紙の上でしか表せない世界だった
僕にはその紙さえも無いから
そこに居るはずの無い人になる

僕には名前はない

ただ、知らない内にそこにいた
僕には言葉も無い
遠くに見えるあの人やあの人はなんていうんだろう

そう考えているといつの間にか眠っている

いつもそうだ。
起きると僕の身体は透けている

そうか、だから僕の戸籍はないんだね。

だから、それは絵に見えるんだね・・・。
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