眩めく昨日/結城 森士
 
       僕達が暫くの間歩いてきた細い道の意識はとうとう砕けて、
       女は僕の横で微光点在する白昼の花々を避けて廻り始める、
       言葉を 一つ 一つ呪うように吐き出しながら地面を睨み、
       次第に此処ではない何処かで枯れ朽ちていく。僕は大きく、
       上下する視界にしがみ付き

激情を吐いてはいけない、吐いてはいけないと思う

女が微笑みながらそう言っている
僕は吐きかけた唾を飲み込む
細い一本道には光が射し
(未だに微笑みながら)
強迫的な白が映る、呼吸が震えている


七月の細い太陽の下、境内の欅の向こうで僕を睨みながら手
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