「 壊れた傘 」 /
服部 剛
嵐のあと
歩道に棄(す)てられた
ぼろぼろなビニール傘
雲間から射す日射しに
一本だけ折れなかった
細い背骨が光る
あのような
ひとすじの 芯(しん) が
わたしもほしい
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