夜明けを待ちながら/ふぁんバーバー
 
ふかい夜のそこで
ひざをかかえていても
かならず夜明けはくる
地球が回っているかぎり…

かなしみのそこで
かなしみがつづいていくのは
じつは
あなたがあなたじしんで
かなしみを追いかけているから

まるで影踏みのように
かなしみを
かなしみたいから


かなしみをかなしみつくして
もうかなしむことができないほど
かなしんだら

ただ
じっと
ひざをかかえて待っていればいい

風にふかれて
波の音に耳をすまし
なんにも考えないでいい
時の自転に身をまかせて
夜明けを待ちながら
ただ
夜明けを待ちながら





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