いつまでも繰り返している/nm6
 
陽が当たらないこの部屋には夜が堆積したまま、おはよう。
けして眩しくはないけれど、それは挨拶だ。



腕を下にしていたのでしびれた。下敷きが平たく硬いのは、しびれずに楽に生きていくための防御線なんだってさ。ぼくらは柔らかく人間なので、ときに身震いして、吸い込まれ、ぐらぐらと揺さぶられては、曲線をなぞり涙する。目を閉じているのは、もう少しだけの無為だ。拒否するでもなく受け入れるでもない、例えば隙間から差す光を避ける寝返りの、そのわずかな反応で、最近はどうだい?と世界に問いかけている。そう、答えることよりも、問うことのほうがずっとセクシーだ。


おはよう。おはよう。
目覚めている
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