鴨よ/石原大介
 
倶利伽羅を越へていづこへいつかへる回転数学流転の鴨よ

芸はこれつたなけれども人のみみ転ばしめむや鴨の水掻き

神無月ひとり詠じし数寄ものの禰宜の畑に月はめぐらず

かものはし そがふるさとはいにしへの手垢まみれの玉之浦かも

エアポッケ ほとに鴨なく鱶もなくただ方丈のマスをかくなり


戻る   Point(3)