思考回路/海月
 
夕焼けも闇に染まり
少し先の道も見えない
自分の前を歩く人の足音を頼りに歩く
アスファルト特有の硬さに安心した

後ろからは僕を急かす様な声がする
誰かが苛立ちながら僕が歩くその道を歩こうとしている

地雷が埋まっている訳じゃないけど
何かに怯えながら
何かに蝕まれながら
家路までの距離を昇華して行く

電灯の電球が切れかけていて
数秒おきに消えたり点いたりして
幼い子供は泣いてしまうだろう
大人になった僕にはそれに何も感じなかった
鈍感になっていく感情は何を思う?

喜怒哀楽の意味を忘れた心に何を求め
春夏秋冬の季節を忘れた
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