決別/海月
他人の痛みを理解しようとして
無理して心の奥底まで覗き込む
其処には自分の顔が映っていて
今にも泣き出そうな顔だった
春の音が別れの時を読む
残された日々の短さ
二度と会うことない奴もいる
直ぐに会うことになる奴もいる
色んな顔が狭い巣箱中で暴れている
その翼を羽ばたかす時の訪れ
一人前に扱われる
自ら望んでいたのに何処か違う
道具としか見られていない
自分がいなくても明日は来る
今日に置いてきぼりを食らう
だから、全速力で駆け抜ける
孤独になりたくないから
出来るだけ歩幅を合わそうとする
実に無意味な事だった
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