人工の月が照らしていた町の話/大城 小町
黒いざらざらの上を
白い僕のスニーカーが
じゃりじゃり刻んでく
そのリズムで今日の事
昨日の事 いろんな事について考える
じゃりじゃりじゃり
今日は最悪だった
じゃりじゃりじゃり
昨日は死ぬほど幸せだった
じゃりじゃりじゃり
幼馴染のあいつは元気でいるのかなあ
じゃりじゃりじゃり
梅干色の取っ手をひねり 我が城に
部屋に入っても思想は続く
明日はどうしよう
今日はこれでよかったんだろうか
昨日は幸せすぎた君がいた
鏡の前へ立って
歯を磨き 笑う
大丈夫
確かに僕は笑えてる
大丈夫
夜は明けようとしている
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