万華鏡/
大城 小町
腕が伸びた先にある
暗い部屋の乾いた光
アルコールを飲みながら君は言う
みんな同じ 僕は君 逆もまた
泣きたい
君はというとアルコールを飲み干したのか
顔が赤い
そして 泣いている
部屋の光が徐々に湿っていくのを感じる
そして霧になり
雲になり
僕の心に雨を降らせた
終わる事の無い現在に
見えるはずの無い昨日に
わかりきっている明日に
それでも君は言う
みんな同じ と
窓からは西日が射し
子供達がはしゃいでいる
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