灯り/海月
目には見えないものばかりを求め彷徨う
日々の中で何か違うものを探す
その度に何も変わってない事に気づいてしまう
太陽と月の繰り返しの中で生きている
至福から絶望へと変貌する時は短く
二つの形は引き離されて別々の運命を辿る
君と求めた優しい未来は儚くも崩れ去る
崩れた残骸を集めて憂う
それでも、集めるのは温もりに触れていたいから
打ち寄せる波に想いを馳せる
海面で眩く星と月が揺れ
形だけを真似しただけだから今にも消えそうで
それは今の自分自身によく似ていた
遠くで街灯り(おもいで)が消えていく
最後の灯りは私の手で消し去る
海水が私の膝までを覆い隠した
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