猫/あおば
 
  笑い
                  2001/05/20
                 (現代詩フォーラム既出)

一人遊びの友は静かにほほえむ
彼の目にも明るい影が白く光り
夢の中から好奇心は黄色く燃え立ち
野火のような臭気をあたりに漂わす

きな臭い好奇心
空咳が反射して
目に涙
群衆に媚びるこころよい分散和音が連なる曲

楽器を奏でる猫の死骸
硬直した背中
横たわる顔
口元が笑っている 



  放射光
            2001/02/13

ぼくの中には君がいる

生まれたときは目が見えず
にゃーにゃー泣いて
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